溺愛宣誓
モテる彼②-薫子の場合-


:::::::::::【七章】::::::::::::::::







今日はドッキドッキ織田さんと初デートの日だ。


アフターファイブデートはほぼ毎日と言ってもいいけど、休日の今日はあえて迎えを断り駅で待ち合わせをして、映画を観て、喫茶店でランチを食べ、そのまま繁華街をブラつくというThe・デートをするのだ。


織田さんは昨日、お別れするまで『可愛いカノを一人で駅に来させるのは心配。』とごねて、今朝も駄目だしのように『迎えに行こうか?』とメールをくれたけども。

私は約束の時間より三十分早く駅に到着した。

往来で一人で突っ立ってるのは苦手だけど、それよりも待ち合わせに遅れる方が嫌な小心者なもので…。


私は店内の人が顔を引きつらせているのも構わずに店のウィンドウに映る自分の姿をガン見して服装をチェックした。

ああ…普段は小奇麗には心がけているけれど何と言っても通勤着な訳で、俄然張り切ったお洒落は合コンの時以来で、緊張する。


……可笑しくないかな


不安は尽きないけれど、良し!と意気込んで駅南にある花時計にいざ突進し、数歩もいかずビックリした。




おおお織田さんがもう居るぅ――――っ!!!


一体いつから居るのか、早過ぎじゃないでしょうか!?

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