蟲狩り少女
彼の正体
ついさっきまで蟲にとりつかれていた2人の女性は、ブツブツと文句を言いながら浜辺へと戻って行く。


あたしはその様子を視界の端で見ながら視線は真っ直ぐ光磨の方へと向いていた。


光磨の言葉が何度も何度も繰り返し頭の中で流れている。


『俺の父親の名前は芽野大成(カノ タイセイ)お前の父親と同じだ』


あたしと光磨は腹違いの兄妹……。


「い……いつから、それを知っていたの?」


「里音が三岳と脇の追って屋上へ向かった当たりから。里音とあの2人は特別に仲のいい関係じゃなかった。


それなのに2人の後を追うということは、何か理由があると思った。


その後に俺は里音が蟲スプレーを使っているところを目撃したんだ」


淡々と説明をする光磨。
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