印堂 丈一郎の不可解な生活
不可解な乱入者
私達が住んでいた骨董品屋から程近い場所。

そこに、元はテーマパークだった敷地がある。

総工事費数十億円を投じて建設が進められて、完成すれば世界有数の規模のテーマパークになる予定だったけど、建設を請け負っていた企業が倒産し、建設は宙に浮いた。

数々のアトラクションも、テーマパークの象徴になる筈だった古城のシンボルも、今は打ち捨てられたまま。

夜になると逆に不気味さが際立つ。

私やサーのような、化け物の棲み処には打って付けだった。

その最上階で、私達は待つ。

いまや化け物の居城と化したこの古城に、サーを倒しに挑んでくる誇り高き勇気ある人間を。

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