私の思い~きっかけとタイミング~
美紗side
次の日、私は家の前で井上さんを待つ。

1時10分ほど前。

少し早いが、やっぱり迎えに来てもらうのだから、外で待っていよう。

そう思っていたのだが、井上さんは私がほとんど外で待つ間もなかったほど、早目に到着した。

「おはよう。助手席に乗ってよ。」

ニッコリと車の窓を開けて挨拶をしてくれた井上さん。

「おはようございます。」

私は一度運転席に向かって頭を下げると、助手席側に回った。

「お邪魔します。」

そう言って車のドアを開けた。

「どうぞ。」

くすくす笑いながら、井上さんは私を促す。

「どうしたんですか?」

笑っている井上さんに私は聞いた。

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