君色に染まれ
対決
この日はビアガーデンに早く着いた。
着替えて待機していると坂巻が現れた。
祐希奈はびっくりした。同時に少し気まずかった。

「新垣さん おはよう。早いね。」

はい。早く目覚めたので一番に来ました。

「新垣さん ちょっと相談があるんだけど。いいかな?」

祐希奈はだいたい予想はついていたがドキドキした。

「実は安田美月さんに告白されちゃって。びっくりしてるんだけど、新垣はもう知ってたの?」

いえ、何も知りません。付き合うのですか?

「それがバイト先の後輩だし難しいんだよね。噂にもなるし。」
坂巻は自分の立場を全面に押し出した。
祐希奈は坂巻が断ると聞いて、少し安心した。でも同時に自分も後輩スタッフだから恋は実らないと悟った。

「おはようございます。」
美月が来た。
坂巻は美月を呼び出してこそこそ話し始めた。

祐希奈は居づらくなり、キッチンの方へ引っ込んだ。

微妙な恋心

坂巻が美月を振ったのは、祐希奈にとってチャンス到来だった。

駄目元で告白しよう。美月に負けてられんわ。私は私の想いをぶつける!

祐希奈は決心した。
明日坂巻に告白しよう。
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