隣のクラスの猫系男子
猫系男子とお菓子






「結構上手くできたね」


「だね」


私とさーちゃんは、マドレーヌの入った袋を手にしながら、廊下を歩く。


家庭科の授業で、調理実習がありました。


マドレーヌは、卵黄と卵白に分けたり、冷蔵庫で寝かせたりという作業がなく、あまり時間をかけずにできるため調理実習に向く。


「それ、杉宮にあげんの?」


さーちゃんは、ニヤッと笑いながら言う。


「えっうん……」


考えてたことに気づかれ、私は恥ずかしくてさーちゃんから目をそらす。


さーちゃんには、杉宮くんへの想いを伝えてある。


「甘いもの好きって言ってたから」


喜んでくれるといいな……


「お、噂をすれば…」


「ん……?」


さーちゃんが見ている方に目を向けると、向かいから杉宮くんと佐々木が歩いてくるのが見えた。



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