【完】いいかげん俺を好きになれよ
◆大事にするに決まってんだろ

「お…怒ってたんじゃなかったの…?」



あたしはおそるおそるアユに訊ねる。


するとアユはカバンからごそっと何かを取り出して、あたしに見せた。



「これ…入ってたんだけど……」



…どき…。



それは他でもない、あたしが昨日夜更かしして編んだ、ウサギのマスコットだった。



やっぱ…気づいてくれてたんだ……


じゃあ…



「手紙…読んでくれたの…?」


「うん…」



アユは静かに頷く。



なんだか不思議な感じ…


やっとアユと普通に話せてる…。


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