イケメン無愛想S男子と契約を
動物園
動物園

6月のとある日曜日

太陽の照りつける初夏


暑すぎる。
暑すぎる!


鎖骨が見えるくらいギリギリ胸元オープンな赤いボーダー服に

白い短パン

紺のサンダルに白の小さいバック。

少しふわふわと巻いた髪に
紺の白と赤のアメピンを留めて
ヨットがゆらゆら揺れるピアスをして


私は仮の彼氏とデートを行うのであります。



「あ、ゆりさん!」


待ち合わせの正午ぴったり。

動物園前駅に彼は現れた。



「あ...おはようございます。」




息を飲んだ

かっこいいっ

何がかっこいいかって全てがもう...

ラフにきこなす服装に
少し露出があって


喉仏から鎖骨にかけてのラインがたまらない。



.......私ってかなり幸せ者だなぁ。



そうふわふわしていると



「って!?」



彼のデコピンを食らってしまった。




「マリネ。」



「ぇ?」



彼はボソッとつぶやいた。


マリネ?...って何?



「好きだよマリネ。」




どきゅーーーんっ



好きだよ

そうさらっと口にしたそのセリフに
私は胸打たれた。

なにそれ反則

あってすぐにそんなの....
鼻血が...っ



「あ、あの!わ、私も!」



好きです

と言いかけた時

ん?っと疑問が浮かんだ。


マリネって誰...?
マリネって名前的に私の名前じゃないし、ハーフっぽい可愛らしい名前。

勝手な妄想だけどきっとその子は可愛くて......




え...浮気相手!?



うそうそうそうそ!嘘でしょ...。




「どうしたの?」



「い...や。」




眩しい太陽が私の顔を照らす。

それに負けんとばかり彼の美形もまた光り輝いている。



そうですよね...こんな私がほんきであいてになんかされてないよね

だって出会ってばかりだし、
半ば忘れかけてたけど契約上の付き合いだし






「しょげてる。どうした?」



「.......しょげてない..です。」





どうしてそう君は爽やかなんですか。



.....今とても恥ずかしくて殻があったら入りたい。


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