カッコイイオトコ
3.ハルカは心配性です

「はあ? 何それ?」

駅構内にあるファーストフード店内に、ハルカの不機嫌そうな声が響き渡った。

ちょうどお昼くらいだし、早めに昼食を摂ることにした私達は、手軽に食べられるファーストフード店に入ったのだけど……。


待ち合わせに遅刻した私は、バツとして昼食を奢らされてしまった。

まあ、これくらい、喜んで奢らせていただきますよ。

だって、今の私はとってもご機嫌だもん。

「だから、明日ピクニックに行くの。こんなの初めてだよ。ドキドキするけど、ワクワクするの」

ニコニコしながらチキンフィレオにかぶりつく私。

「って……逆ナンしたの? マユが!?」

ハルカが驚いてる。

うんうん、そうだよね。自分でもビックリだよ。いきなり知らない男の人、追いかけていくなんて。

「うん」

「へ~、驚いた。ってか、ソースついてるし」

ハルカは私の口の周りのソースをハンカチで拭いてくれた。

「えへ、ありがとう。ねえねえ、ピクニックって、お弁当、何持って行ったらいいのかな?」

「そうだなあ……サンドイッチとか、いいんじゃない? 崩れないし、食べるにも楽だし」
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