Love Birthday‥
二人の迷路

頬笑み




学校。


夢を見つけられた喜び

久美子たちへの罪悪感


複雑な心境で教室に入った。




「あっ、愛実骨折してたんだって? 大丈夫?」


たくさんのクラスメイトが優しく声をかけてくれた。



その中に久美子の声はない。


席に座っている久美子の背中に、心の中で声をかけた。


『おはよう』



久美子は私が教室にいることに気づいていない

そんなふうに思いたい。


だけど、久美子は私の存在を無視していることが、いやでも伝わってきた。




「おはよう!」


理子の声にほっとした。


理子は私に昨日の朝と変わらない笑顔で声をかけてくれた。



すごく嬉しくて、また泣きそうになる。

朝のホームルームが始まるまで、理子は私に微笑みかけてくれてた。







< 119 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop