エリートなあなた
廻り始めたトキ


秋の冷たい木枯らしを越えてのクリスマスにお正月…、とあっという間に季節をすぎて、新たな一年が始まっていた。


“周りから社会人になると年月の経過が早い”と聞いてはいたものの、それを実感した1年目のOL生活。


その頃にはルーティン・ワークだとか、下っ端以上に忙しい先輩を目の前にしてすっかり思わなくなっていた。


どれだけ自己中心的に狭い視野で考えていたのか――課長と話してからの半年で少しは、客観的に物事を捉えられるようになれたと思う。


すると先輩秘書たちとも飲みに行く機会が増えたし、純粋に楽しい職場だと思えるようになれた。


もちろん予想外の配属により持っていなかった秘書検定。先輩たちのアドバイスを受けて、まず準1級を取得。


次回の検定1級合格のために勉強中する今は、“とにかく前へ進む”をポリシーとしていた。


< 17 / 367 >

この作品をシェア

pagetop