*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
近くて遠いあなた



それから私は、毎週末、和人さんのマンションへ遊びに行った。


口実はスノー。だけど、本当は和人さん“も”なんだよ?


「スノーのご飯がきれた。買いに行ってくるね」


和人さんが受け皿にキャットフードを出すと、スノーは美味しそうに食べ始めた。


「私も一緒に行く!」


慌てて立ち上がると、和人さんはクスクスと笑う。


「サクラって猫みたい」

「え?」

「いつも俺にくっついて、後を追ってくるから。スノーにそっくりだよ」


だって……少しでも一緒にいたいんだもん。猫のスノーに似てると言われても嫌な気はしない。

だって私とスノーは和人さんのこと大好きだから。似てて、当たり前でしょ?


地下の駐車場に停めてある車に乗り込んで、シートベルトを締める。和人さんはエンジンをかけると、アクセルを踏んで、車は出発した。


初めて和人さんが運転する姿を見た。ハンドルを握る指、左折する時に安全確認をする些細な仕草すべてが。


か、かっこいいんですけど……。


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