ケータイ恋愛小説家
潜入取材
翌日、昨日の書き込みが気になったあたしは、いてもたってもいられず、お昼休み中に携帯から自分のサイトをチェックした。


あの対応で良かったのかな?

“アジサイ”という人はあの返事を読んだだろうか?

だとしたら、また何か書き込んでいるんだろうか?


今までだって、嫌がらせの類の書き込みは何度もあった。

人気が出れば、ある程度の中傷や批判は覚悟しなければいけないのかもしれない。

あたしはその都度それなりの大人の対応をしたつもり。

今回だってその一つにすぎない。

なのに、なんでこんなに胸がざわざわと落ち着かないんだろう。


あたしは不安を抱えながら掲示板を開く。


いくつかならんだ書き込みをスルーし……あるところで、また、わたしの体は固まった。


その文を見た瞬間全身の血の気が引いたような感覚に陥った。
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