REGRET ―忘れられない人―
第2章
婚姻届
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兄貴の結婚式は感動的だった。
兄貴の隣にいる直さんを見ていると、花帆を思い出してしまう。
色が白くて、笑顔がかわいいところが少しだけ似ている。
兄貴のことばかり見つめている直さんが、あの頃の花帆とかぶる。
アイツも、俺のことずっと見てくれていたんだな。
「もうすぐ時間じゃん!!」
俺の腕を強引に引っ張る直さんの姉貴の奈美。
「早く車回してきて」
俺は、奈美に背を押されて三次会会場の店から外へ出た。
結婚式当日に籍を入れたいという兄貴と直さんの希望で、3次会の後に婚姻届を持っていくことになっていた。