ウソ★スキ
新しい香水
朝、あたしは昨日の傷の痛みで目を覚ました。

傷跡を見ると、それが文字だとわからないくらい赤く腫れ上がっていて。

まだ熱を持ったその傷口は、悲鳴を上げているみたいに脈打っていた。


あたしは冷蔵庫にあった冷えピタを四等分に切って、

傷口の周り、上下左右に貼りつけた。


傷口は、息を吹きかけただけで激痛が走るほど敏感になっていて、

冷えピタを直に貼るなんて、到底できなかった。



食欲がなくて、朝ご飯も食べないまま家を出る。


歩くたびにショーツが動いて傷口を擦るから、


あたしは泣きそうになった。


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