イジワル王子とお姫様
ナツキのツボ
「そのポワ~とした感じ、作りもんかと思ったけど…マジなんだな」


ナツキくん、面白そうにクックと笑いをこらえる


作りもんって…何?意味分かんないんですけど


「おもしれぇな」


面白い?ナツキくん、一人でまだ笑ってる


「ど・・・どうせ、私テンポ悪いし。見ててイライラするんでしょ?たまに言われるし、いいよ。はっきり言ってくれて」


もう、この際、嫌ならそうだと言ってもらおうと思った。それで、もう、ナツキくんへの想いは今日でサヨナラするんだ


膝の上に置いた、拳にグッと力を入れ、ナツキくんの反応をじっと待った


「おい、ハゼー」


ナツキくんは私の質問には答えてくれず、突然何を思ったのか、一番壁際にいるハゼくんを呼んだ
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