Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
愛が永遠になった日
そして…月日は流れ……

季節は冬。

空はあれから、大きな病気一つせず、すくすくと育っています。


『お母さん、お姉ちゃん!!
空の事、お願いね!!』

「ぁ~ぅ~。」


カランカラン♪カランカラン♪

空は、お姉ちゃんにだっこされながら、アンパンマンの玩具をグルグルと回して可愛い音を立てた。


『ぅあーっ、そぉらぁぁー!!
ちょーっとの間、お留守番しててねぇ?

ママ、すぐ帰って来るからぁ!!』

無邪気な笑顔の空のほっぺを優しく、ぐりぐりと撫でると、空はほっぺをピンク色に染めて笑った。

あっちゃんが照れた時と同じ顔。

「あこ!
気をつけなさいよ?
それから、本当に早めに帰って来なさいね?

空が不安になるから!」

『はぁーい!!
行ってきます!!』

「エッ…エッ…ぎゃぁぁ~~~!!」

あこがコートを来て、リビングを出た途端、空は後追いをして泣き出した。


グッ……

進みかけていた足が、空の泣き声に引き止められ、一度動きを止めたけれど…

それでも、あこには行かなければいけない所があった。


ごめんね!空!
すぐに帰って来るからね!!
ごめんね?

< 272 / 286 >

この作品をシェア

pagetop