六人に届いた手紙
第二話 再会
 八月五日当日、関西からの飛行機で、一番早く着く幸子を迎えに行った。

 空港までは自宅から車で二時間かかる。

 今日は店が休みの為、信太が運転してくれた。

 他の皆は飛行機や船でバラバラに来るので、到着時間もギリギリになる者がほとんどだった。そういう事もあり、他の四人は空港や港から直接(丸山旅館)に向かうそうだ。

 空港に着くと、すでに幸子が到着しており、旅行カバン片手に笑顔で手を振っている。


「優子〜こっちこっち!」


「幸子久しぶり〜。陽一さん心配なんじゃない?」


「優子と信太さんが居るから、大丈夫だなって言ってた。島はやっぱり暑いね〜。でも綺麗な景色〜。あっそうそうこれ、陽一からお土産!」


 幸子から手渡されたのは、信太が好きなお酒だった。
 翔を連れて後から車を降りてきた信太が、


「幸ちゃん久しぶりだな〜。陽一は相変わらずか?」


「うん相変わらず。信太に会ったら島の酒でも飲まして貰えよって。本当は自分も来たかったみたい。でも仕事忙しくて、お前だけいいな〜ってひがまれちゃった」


「陽一らしいな〜。今度こっちから会いに行くか!」


「こんにちは、さっちゃん!」


 翔が、信太のマネをして幸子を幸ちゃんと呼んだ。


「翔君ずいぶん大きくなったのねぇ。こんにちは! 今度は千夏も連れて来るから、遊んであげてね」


「うん。僕ちぃちゃんと仲良しだから、遊ぶんだぁ」


 幸子と久しぶりの再会を果たし、四人で自宅へ向かった。

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