恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
理性と本能
サーッ

と、一気に血の気がひく。




絹川くんも、私の手をひくのを忘れて固まってる。




ちょっとぉ…何、この回し食い。

…全員の唾液がついたであろう、キャンディをまた自分の口に入れてる天先輩。

「おぉ~っ、うめぇ!懐かしの味だな~。母の味?ハハ」

呆然とする二人の前で、子供のようにキャッキャとはしゃぐ彼。

お~いっ。誰か止めてぇ…。




今のは…間接キス?

何かわかんないけど、最悪。スゴく嫌ぁ…。





絹川くんを見ると、マズぅ…とボソッと呟き、静かに唇を指で拭っている。

さっき、甘いの嫌いって言ってたよね。




間接キスぐらいで絹川くんは何とも思わないだろうけど、私としてはとっても微妙。

何でこんな形でしなきゃいけないのぉ?




「おい、当麻ぁ~っ。オレさ、今日の昼間にナンパ成功してさ、また記録更新っ。あっは~」

何の記録更新よ…。二人の会話に聞き入ってしまう。

しかも天先輩、今日学校行ってないのかな。


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