隣の先輩
第3章 クラスメイト
 昨日よりは念入りに自分の姿を鏡でチェックする。


 ぱっと見た感じ、おかしいところもない。


 鞄を持つと、母親に声をかけ、家を出る。


 待ち合わせ時間のちょうど一分前。



 玄関に行き、扉を開ける前に、一度こぶしを胸に当て、深呼吸をする。

 まだ彼が来ているかも分からないのに、すごくどきどきしていた。


 待ち合わせ場所は私の家の前。すなわち、彼の家の前。



 家が隣同士だということを考えたら、当たり前の待ち合わせ場所だとは思う。

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