甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
危険な初仕事
ここは昼間、青島部長が言っていた中華レストラン。
オープンしたばかりらしく、綺麗で確かにお洒落な雰囲気のお店。

相手が青島部長じゃなければ最高だけど、今は最低な気分。

「僕は紹興酒を頂くが、西野くんもいいかな?」

え? 『先ずはビールで』が、大人の定番じゃないの?
飲み会の定番だっけ?

「どうかね?」

「紹興酒はちょっと…」

「酒は飲めるんだよね?」

なんで知ってるのよ?
確かに私はお酒を飲める。と言うか、結構好き。

「できれば赤ワインなんかを…」

「おお、いいね、いいね」

「すみません」

「いや、いいんだよ。ところで、食べ物は好き嫌いあるかね?」

「いえ、特には」

本当はあるけど教えたくない。

青島部長はなぜか嬉しそうに、ボーイさんへメニューを見せ、オーダーしている。

「ようやく君と食事が出来て僕は嬉しいよ」

私は嬉しくないんですけど!
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