光る道
第三章

名前

「大丈夫ですかぁ? 相沢さーん!」




後輩のいずみが、腕を支えてくれる。



「だぁーいじょぉーぶ!! 歩けまっす!」



そう言いながらも、私の足取りは、あやしかった。




ちょっと飲み過ぎたかな…




今日は職場の飲み会。働く人は、みんなそうだと思うけど、私たちもストレスいっぱい。



たまにこうやって飲んで発散し、『また明日から頑張ろう』と気持ちを切り換える。




『嫌だから辞める』



若い人には、あっさり辞めてしまう人もいる。



でも楽しくて楽なだけの仕事なんて、どこにもない。


みんな、いろんな葛藤や悩みを抱えながら、がんばってる。



そしてこうやって悩みを打ち明け、励まし合い、笑い飛ばす。 そんな仲間がいてくれる私は幸せだと思う。




三十代後半になって、少しお酒をセーブするようになった私も、今日は楽しくて、つい飲み過ぎてしまったみたい…




「久々にみたよ。熱い夕希。」



親友の涼子に肩をたたかれた。


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