茜空
和哉先輩と私。


 和哉先輩と付き合い始めて、
もうすぐ一年。



先輩が部活を引退した最近では、
放課後は二人で帰るのが日課だ。



甲子園への夢は叶わなかったけれ
ど、今でも先輩は、あたしのヒーローだ。




高校野球夏の県予選大会、先輩の高校最後の試合が終わった時――



帽子で隠した涙を夕陽が照らしてた、あの光景…あたしは忘れられない。


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