恋する背中をつかまえて

5回裏 魔法がとけた併殺打



それから間もなくして、
崇志から電話があった。



突然の電話だった。


普段崇志はあまり電話しない。

メールだって、
マメな人じゃないのに。




「車では迎えにいけない」

「場所を誰にも話さないで」

「ひとりで来てくれ」

とだけ簡単に伝えると、
急に押し黙った。



静かな声音。

知らない声音。






嫌な予感がした。



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