男装ホスト.Lie ~私の居場所~

不在者の帰宅





いつものように店を開け、準備を始める。




流石にホストの自分たちが準備までするのでは回しきれなくて、裏方を手伝ってくれるバイトの大学生が2人、忙しそうに動いている。











『咲君、塚本君、何か手伝う?』



塚「あー、いや!!大丈夫です」



咲「ってか呼び捨てでええって言うてんのに、翔央君!!」



『そんなんお互い様じゃんか』



咲「あぁ、そうか!」



塚「何で納得してんねん、お前年下やろ」



咲「あぁ!そっか」













大咲君はちょっとアホ。




その分、塚本君がしっかりしてるからバランス取れているみたい。




ちなみに2人は大学一回生らしく、言ったら同い年なんだけど…彼等はそれを知らない。












咲「でもほんま呼び捨てでええよ?」



塚「お前は敬語使おうや」



咲「うーん、気をつけてはいんねんけどな。何か翔央君年上な感じしないんやもん」



塚「お前の判断基準何やねん?」











私、結構年は上に見られるんやけど。



アホの子レーダーは特殊なんやろか。











『はは、でも本当にタメ口でいいよ?塚本くんも』



塚「や、俺は…こっちのが落ち着きますし」



『そっか?』











まぁこれだけは言える。




2人ともいい奴だ。









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