きみとベッドで【完結】

◇星霜‥‥side SIKI

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演奏開始の15分前。


ちらりとホールをのぞいてみたけど、


予約席にはまだ、先生の姿がなかった。



仕事してくると言っていたから、それで遅くなってるのか。


それとも……クラシックコンサートの方へ行ってしまったのか。



急に不安になる。



「おー。盛況だね」



肩にぽんと、大きな手が乗る。



「幹生」


「さすが。シキが出る日は男の客が多いなぁ」


「あんたが出る日は、女が多いでしょ」


「そんなことないよ? この店はもとから、基本的に女性客の方が多いんだから」



なんて言ってるけど、


実際、幹生狙いで通う女性客は多い。


幹生が働いている、あのショットバーに来る客もそう。

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