KISS OF LIFE

告白トラブル

「おはようございます」

エレベーターを待っていたら、岡本くんに声をかけられた。

「おはよう」

あたしは返した。

「ご一緒じゃないんですか?」

岡本くんが言った。

「んっ、何が?」

「えっと…」

「何の話をしているんだ?」

「うわっ!」

第3者の声に、岡本くんは飛んで驚いた。

リアクションがデカ過ぎます。

「課長、おはようございます」

「おはよう」

爽やか極上スマイルで、淳平があいさつを返した。

岡本くんを見ると、子犬みたいにプルプル震えている。

よっぽど苦手なのね、淳平のこと。

なんて思っていたら、チンと言う音と一緒にエレベーターがきた。

「僕、階段で行きます!」

「ちょっと、エレベーター…」

あたしが呼び止めるのも気づかず、岡本くんはさっさと階段の方に走って行った。
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