魔女のカウントダウン☆

文人


先程から、ポツポツと降りだした雨粒が路面を濡らすと、都会のネオンが道いっぱいに、光の帯をつくり、街は、いつもの2倍に、輝き出した。

駅前の、歩行者信号が、青い点滅を始める。
朝、観た天気予報では、確か、雨が降るなんて、言っていなかったと思う。帰宅に急ぐ人々が、カバンを頭の上にあげ、傘変わりにして、もう直ぐ赤に変わってしまう信号に走って行く。


車内の後部座席に座りながら、あたし 橋本めるは ずっと、そんな光景を眺めていた。
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