魔女のカウントダウン☆

♪野外コンサート


一夜明け、翌日もあたしと幸也はゲレンデに繰り出した。

2人で、手を振り みんなの乗ったゴンドラを見送る。
だが、昨日とは違い あたしの顔は、力をぬくとすぐに、ニヤけてしまいそうだった。

いやいや、こんな事ではいけない!

首を横に振るあたし

今日は、更に 猛特訓を重ねて、幸也を立派なスキーヤーに育て上げなければ!!
『よっしゃあ!!』

と、ガッツポーズを決めていると、幸也が横で冷ややかにあたしを眺めていた。
そして こう言った。


『どうした?頭、大丈夫か?』




初心者の癖にと、かなり カチンッ ときたが、気を取り直しゲレンデに向かう。

『ああ〜 俺も早くめると 同じ位に、滑りてーっ』

幸也が、ぼやいた。

『それには、特訓あるのみよ!!』

あたしは、少々 きつめに言ったが、やはり 駄目だ この男を見ているだけで 何故か、締まりのない顔になってしまう!

が、やっぱり 上手くなって欲しい。

上手くなって、一緒に滑りたい。


これが、本音


あたしのスパルタ式猛特訓が、始まった。




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