神様のきまぐれ

各々の気持ちは・・・

 
「ヒナコ、酒のめる?」

唐突に
日向さんに問われる。

「世間並みには、飲めます。」

答えた自分に、
彼がちょっとだけ
付き合って欲しいと誘う。

「どこにいくんですか?」

「俺らのたまり場。」

彼の家に車を停め
徒歩で向かう。

「この近くだよ。
ヒナコの家からも、
そんなに距離はないだろう?」

その言葉にうなづきつつ、
改めて自分たちが出会って
間がない事、
お互いの世界を知らない事に
気付く。

自分は『カルディナ』の
テリトリーに入ってるんだ。

大人になると、
表面的なソレナリな人間関係は
築けるようになる。

でも、それじゃあ、
何だかつまんなくて、
みんなの事を、もうすこし
知りたいと思った。



 
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