神様のきまぐれ

引け目から生じる誤解

スタジオ兼駐車場の扉を
開ける。

あ?軽い・・・
こんな軽かったか?

ドアノブをひくと、
何かの塊がひっついてきた。

「あっ」

っと、いう小さな声で、
ヒナコだとわかった。

足がもつれて、
転倒しかけた彼女を、
抱き留める。

「すいません
まさか開くと思ってなくて」

彼女は、
慌てて体を離して
詫びる。

「ビックリした。
風邪薬のお陰で
体が楽になったよ。
サンキュ。」

真っ赤になってる
ヒナコに声をかけた。

逆光のせいではないだろう。

とっさ・・・とはいえ、
自分が
抱きしめたからだ、と、思う。



 
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