マイスィートアフタヌーン

2.


「部屋の荷物と郵便と家主への手続きと職業紹介所のミセス・ウェブスターへの連絡と、来週の午後はエマの店」


 パークの茶色い道を踏みながら、メアリーアンは指を折って数えていた。

ポーリィに出された指示の確認、腹立だしくも思いながらも。


職業紹介所の人名が現れているのは、それが彼女の口利きであったためだろう。


職業婦人である彼女の、同系社会の繋がりは強い。

その力には世話になることもある、とフレディはレスリーに聞かされたことがあった。(もちろん職業の紹介ではない。捜査上の通過地点として情報が必要になったとき、だ)


「これで全部だったかしら」

「五つ。そうだね。午後の店の仕事の内容は?」
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