゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚

「気になる先輩」




「何なの?」



あの雨の日の図書室の一件から、私は柄にもなく他人のことで悩んでいた。



もちろん、あの一件って言ったらあの人しかいない。



“高原 葵”



あの俺様でおかしな事ばかり言うイケメンの先輩。


私のこと…か、可愛いとか…。


な、名前で呼ぶし。


あまり他人と関わりたくない私が、特にあーゆうイケメンといわれる部類の人とあまり関わりを持ちたくないはずなのに…


今の私は、何故かあの先輩のことが気になっていた。



もちろん、異性とかそういう気になるじゃない。人間的に気になるだけ。



でも、まさか図書室での一件だけで私がただの他人である高原先輩に興味がわいた訳じゃない。



実をいうと、高原先輩は…



――――――――ガチャ。



「よぉ、杏。」


「今日は何をお探しですか。高原先輩。」



あれから毎日、
放課後の図書室に現れている。


必ずドアを開けると…私のことを名前で呼ぶ。


そして、私には慣れない…甘い笑顔でやってくる。



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