【完結】キミと運命と裏切りと涙。
*Episode3*〜キミだけを守りたい〜

Side咲哉








「おい咲哉、大丈夫か?」


「……ああ。たいしたことない」


「そっか。ならよかった」


「でも咲哉は、なんであの子を助けたの?」


「……アイツが心の弱い人間だからだ」


「え?」


「……アイツは心が弱くて悲しい人間だからだ」


「だからってなんで咲哉があの子を助けるの?」


「……アイツの気持ちをわかってあげられるのは、俺だけだからだよ」


「……っ」


「アイツのことがほっとけないんだ」


「……咲哉、俺ら先に教室戻ってるな」


「ああ」




信治たちは俺たちに気を利かせたのか、そっと保健室を出て行った。
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