Hello my sheep

鹿な羊



「あ…えっと、どうしよ…」


私に手を貸そうとしてくれてた女の子がダイちゃーんって呼びかけながら熟睡してる彼の頬をぺちぺちと叩いてみても、起きる気配がない。


「彼どっか打ったの?」

様子がわからない奈緒ちゃんが心配そうに覗き込んで来る。


「怪我とかはしてないみたいなんだけど〜、これ…寝てる?よねぇ…?」

「…は、…寝てる?」


私の言葉を受けて、奈緒ちゃんの表情が訝しげなものに変わる。


「…どうしよう…」


ダイちゃんをずっと起こそうとしてた女の子が小さな声で呟いた。
その声に困っている以外の感情が含まれてるような気がして、そっちに首を巡らせると、女の子はびっくりしたような顔で私を見ていた。









「救世主かも…」


「………えぇー…?」



ちょっと、ワケがわからない。
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