街で君の唄を聞いた

どちらを選びますか?




「歓迎会、ですか?」

「えぇ。折角此処まで来てくださったのですから。それに北大陸からまだ返答はありませんし…。何かをずっと考え事をしていてもつまらないでしょう?こういう時こそ楽しみましょう?」

「…はぁ」



…歓迎会、ねぇ…。
まぁパーティーみたいなもんでしょうけど。

…パーティー…。

服装って、いつものじゃまずいよな?
どうせ『まぁ汚らわしい!本当に選ばれし者ですの!?』とか言いそう。言いかねない。

…え、じゃあドレス?
うわ、超着たくない。却下。断固拒否。
かといってスーツ、燕尾服も却下。男じゃねぇっつの。
…まぁドレスよりかはマシだな。

男性軍は絶対スーツだろ。
シェラン…何着るんだろうか。

あー、何でも合いそうだな。

いっそのこと皆スーツとかいいかもね。ピシッとして見えるし。


…にしても、最近髪の毛伸びてきたな。
何か鏡を見ても分かるんだけど、毛根が黒くなってないんだよなー。そのままきっれーな水色なんだよなー。
あー、切ってもらいたい。

いっそ出ないっていうのは駄目だろうか?
んー…でも…。



パターンⅠ
『えぇっ!?出られないんですか!?…残念です…。体調が悪いのでしたら仕方ありません…。今日はゆっくり休んでくださいね?』

パターンⅡ
『え、出られないんですか?…では今日は延期にしてまた開きますので、それには絶対来てくださいね?』

パターンⅢ
『出られない?そんなことがあってたまるものですか!!貴方には絶対に欠席してはなりません!なんなら張り付けますよ!?いいんですか!?』



…最後のは絶対にないな。
あったとしても、女王に成りすました誰かに違いない。
直ぐに布団に入って何か唱えないと!
うひゃぁああパーティーどころじゃねぇや!



…どんな妄想してんだろ。

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