【完】そばにいるだけで

その理由





翌日。



いつものように桐生くんは屋上にいた。



ゆっくりと彼に近づく。



目をそらさずに。



そして、わたしは桐生くんの隣りに座った。



「昨日は、ごめんなさい。……置き去りにして」



わたしは地面を見つめた。



「ほんと」



桐生くんはそう言って、苦笑した。


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