ラブ☆ヴォイス

誕生日前の波乱

* * * * *

 二日酔いをなんとか治して、次の日から普通に大学に通って。そうこうしているうちに、6月も半ばを過ぎていた。

「そのお泊り話聞き飽きた。」
「えぇ~話足りないよぅ~!」
「死ぬほど聞いたから別の人に話しなさいよ。」
「だってあっくんが隣に住んでるの、あんまり口外しちゃいけないから…。」
「そこは分かってんのね。エライエライ。」
「…華、エライってとこだけ棒読み。」
「えらく棒読みに過剰反応するようになったわよねあんた。」
「…だってあっくん、どーでもいい時ホントに棒読みなんだもん。」
「なるほど。そっちも御堂明博関係か。」
「華っ!声自重!」
「あんたの声の方が自重よ。…ってそれよりさ。何が欲しい?」
「え?」
「6月24日は何の日ですか?」
「えっと…あ!」

 そうだ、もうすぐ6月24日。その日は…
 
「はい。だから何が欲しいの?」
「誕生日プレゼントかぁー!」

 …なるほど。納得。華はむやみに何かくれたりはしない。
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