朝が待てなくて

検証.お花見デート


入学式――


「おっしゃー! 同じクラスだ」


掲示板に貼り出されたクラス編成の名簿を見て、わたしとサホリンは声を上げた。


「やったぁ、うれしーっ!」


一旦教室に集合して担任の話を聞いてから、クラスごとに整列して講堂に入場するらしい。




1年C組――

これが今日からわたし達のクラス。



早く登校し過ぎたみたいで、教室にはまだ人がまばらだった。


出席番号順の席割が黒板の隅に貼られている。




わたし“上野真琴”は廊下側の前から3番目の席だった。


「あ、ど真ん中だ」


席割の中央を指差してサホリンが言った。


サホリンは“中野佐保里”なので、名前順だと離れちゃうんだ。



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