ワンダフルエラー
Wonderful Error

Sexual innocent love




押し付けられた両手、肌に触れるコンクリートが冷たくて身震いした。


「…っ…やめて…」

「…ごめん、無理」


必死に搾り出した言葉は、噛み付くようなキスに塞がれる。骨張った手がわたしのシャツのボタンに手をかけた。

その仕草は優しくて、なんだか今の状況に矛盾していて可笑しい。


わたしを見つめるオンナ顔負けの綺麗な顔は、どこか苦しそうに歪む。

なんであんたがそんな顔するの、押し倒されて、無理矢理全てを奪われそうになっているのはわたしの方だというのに。


わたしの頬に落ちる冷たい雫も、漏れる吐息も、

全部全部、


気付かない振りをした。

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