本と私と魔法使い

図書委員

「起きて、咲」

朝、私は耳元で聞こえた声に飛び起きた。


「和泉春人?!」

大きな声に顔をしかめながら、朝飯、と教えてくれる。

「勝手に部屋に入ってこないでよ?!」

私は取り敢えず、手近にあった枕を投げつけた。

「頼まれたんだよ、佐恵子さんに」

…お母さん…。
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