Honey×Kiss*幼なじみは王子さま

幼なじみの境目


ドキ…ドキ



何度目をつむっても思い出す…。


楓くんの匂い。



夕暮れの町はオレンジ色にほんのり染まっていて、会話を一つもしない私達の不格好な影を二つ。


くっきりとアスファルトに映していた。


キスをしてから黙りこくる私と楓くんの間には無言の空気が何時間も前から漂う。


どちらからとも口を開かないので私は変な緊張感と、ドキドキで楓くんの一歩後ろを歩いて背中をじっと見つめていたんだ。



…嘘で付き合ってるのに、どうして…キスしたんでしょうか?

もしかして…からかわれてたとか。


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