ランデヴー
【latter date】

<さよならランデヴー>

その日は私の心とは裏腹に、良く晴れた天気となった。



いや……私の心と比例している、とも言うべきなのか。


楽しみでたまらない気持ちもあるが、それとは別に不安な気持ちも同じくらいにあった。



陽介はレンタカーを借りてくれて、私は朝早く陽介に指定された駅のロータリーに立っていた。



色んな気持ちが私の心に飛来しては消えていったが、行かないという選択肢は1つも浮かばなかった。


このチャンスを逃したら、この先陽介と2人で出かけることなんてできない気がしたから。



私はやっぱり陽介のことが好きで、彼に会おうと言われれば何を投げ打ってでも会いに行きたいのだ。



プップっと鳴らされるクラクションにドキンと胸を震わせる。


音の鳴った方に目を向けると、1台の白い車から陽介の横顔が見えた。


急いで駆け寄り中を覗き込むと優しい眼差しの陽介が私の方を見ていて、その姿に何故かホッとする。



早速助手席に乗り込んで「おはよう」と言うと、そんな私の姿を見て陽介はプッと吹き出した。
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