【BL】保健室のベッドで




「なんか、お前らしくないな」


先生は困ったように眉を潜めながら小さく呟いた。
そんな姿もやっぱり、様になっていて…

もっと困ればいいんだ。


どうせ先生は、僕を遊びで抱いたんでしょう?

それくらい分かってる。
最初から分かってた。


別にそれでも良かったのに、今は……ダメだ。

苦しい。



「夢…?」



切なげに掠れた先生の甘い声。
僕の名前なんか、いつもは呼ばないのに。
ベッドの中でしか呼んでくれないのに。


「なんで、名前っ」

「やっと口開いた、馬鹿高木」

「それは、先生が…っ!」

「何…俺?」


思わず言葉をのんだ僕を不思議そうに先生は見つめる。

吸い込まれそうなくらい綺麗な瞳。長い睫毛。




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