LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

K//消せない温もり




今日も無事に、定時で仕事が終わった。

エレベーターホールで、俺を待つ優里が居る為、今日も残業を装うか迷う。

…良くも毎日、待つよな。

他人事みたいに思えるほど、もう慣れた。



「海斗さん!海斗さんっ!」



しかし、優里の大学時代の元カレで、直属の後輩である玉置ータマキーが「送ります!」と、反対に位置する車通勤のヤツら専用エレベーターがあるホールから手招きしてる為、逃げるように外へと来れた。



「サンキューな」



「良いえ。良ければ、本当に送りますよ?」



こんな良いヤツ、どうして振ったんだか。

もったいない女だよな。
< 45 / 538 >

この作品をシェア

pagetop