いつか、眠りにつく日

1、

 朝は、嫌い。

 望んでもいないのに時間は平等に流れ、夜の闇はやがて朝の光に消えてゆく。朝が来れば人は動き出し、それぞれの人生を進んでゆく。

 別に学校が嫌なわけではなく、ただ単に私の目覚めが最悪なだけだ。

 おかげで高校2年生にもなって、母親の手をわずらわせている。

 
 しかし、今朝はいつもと違っていた。


 目はまだ閉じているが、なぜか心身はすっかり目覚めている感覚。

___こんなのはじめてだな

 長時間寝てしまったかのように、スッキリした気持ちだ。


 静かに私は目を開ける。

「え?」

 そこには白い煙がただよっていた。一瞬の思考の後、私の脳は異常を知らせる。


「ちょっ、火事!?」


 



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