[修正版]草食系彼氏

「好きだから」


 その日は部活が終わるなり、すぐに走って帰った。来季にも、紗理奈ちゃんにも会わないように。二人がどうなったかなんて、……知りたくない。

 次の日も、私は自然と紗理奈ちゃんと来季を避けていた。紗理奈ちゃんが教室に来る前に他のクラスに逃げて、時間ギリギリまで友達と話していた。とにかく会いたくなかった。本気で休もうかとさえ思った。

 すると突然、ひどい頭痛に襲われた。頭がクラクラして、意識がもうろうとする。仕方なく、保健室で休ませてもらうことにした。

「たぶんストレスだね。最近悩み事でもある?」
 保健の先生は、心配そうに私の顔を覗き込んだ。悩み事なんて、一つしか思い浮かばない。少し寝てなさい、と言われたから、ベッドに潜り込んで目を閉じた。あたたかい布団が心地よくて、そのまま眠ってしまった。

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