《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~

先生の秘密~花奏side~

小笠原先生はいつもように、不機嫌な顔で、教室に入って来た。


「先生…具合が悪くて昨日、早退したけど、大丈夫なんですか?」
林さんが教壇に立った先生に問いかける。




私は元気になった姿を確かめていたから、さほど気にしていなかった。



「ああ…」


辟易した返事で林さんに答える。
つれない態度だけど、そこがいいと言う女子生徒が多い。

私もつれなくしてくれた方がいんだけど。
先生の冗談はタチが悪くて、赤面してばかりだから。




「出席を取る…」


出席簿を開き、出席を取り始める。



「安倍…」


「あ、はい」





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