二重人格神様

約束と約束







―――――…
――…




「じゃあ、グレン君のこと…よろしくお願いします」


「えぇ、わかったわ」



グレン君を背負い、長い階段を降りること数十分



そこにはフェイランさんとアレスの姿があり私の姿をみると二人は安心したような顔を見せてくれた



それで、夜も遅いからグレン君をフェイランさんに預け私はアレスと部屋に戻ることになった




「もう、ぐっすり寝ちゃって…グレン様ってば」


フェイランさんの背中の上で可愛いらしい寝顔でスゥー、スゥーと寝息を立てる


「色々ありましたから、疲れたのでしょう」


「そうね、小鳥ちゃん、本当にありがとう」


「いえ、いいんです」


グレン君は、私にとって、可愛い弟みたいな存在だもん



フェイランにそう言い笑顔を向けると彼は少しずり落ちたグレン君を再び背負い私達に背中を向ける



「じゃあ、アレス。小鳥ちゃんを送り届けてちょうだいね」


「はい」


アレスが深く頭をさげ頷くとフェイランさんは、なるべくグレン君に振動を与えないように


暗い廊下を歩いていってしまった



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