赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜

戸惑いのキス

 



ガタゴトと揺られる馬車の中では、重い沈黙が支配していた。


キサラは先程の様に泣き叫ぶ事はなかったが、ジュークから出来る限り離れて座っている。

とは言え所詮は狭い馬車の中。

手を延ばせば届く距離だ。


だが、ジュークは手を延ばすことは無い。

ただジッとキサラを見続けていた。


感情の読み取れない目。

キサラはそんなジュークの考えを探る事も今はしたく無く、絶対に目を合わせるものかとそっぽを向いていた。
< 227 / 438 >

この作品をシェア

pagetop